スピードアップのコツ。

元のブログ(2017/10/10)はこちら

勉強において「スピードが遅い」ということは、メリットも若干はあるが、やはりデメリットのほうが大きいと普通は考えられる。

(※メリットは、ゆっくり解くとミスが減る、などの効果くらいか)

しかし「ケアレスミスが多い」などに比べれば「スピードが遅い」ということ自体の相談はそう多くはない。

これはおそらく、ほとんどの保護者が我が子にスピードがないことについて、よく言えば「個性として認めている」、また悪く言えば「あきらめている」場合が多いからだろう。

さて、スピードが遅いというとき、2つのケースが考えられる。

1つは、問題を解くときのスピード。

2つめは、何かを始めたりやめたりという行動を切り替えるスピード。

今日は1つめの「問題を解く」際のスピードを上げるための改善策について考えてみる。

スピードアップのためにはまずスピードが遅い原因を考えることが必要である。

主に算数・数学で考えられるのは以下。

(1)わからないので手が止まってしまう。

最も多いのはこれ。

問題が解けないと、ああでもない、こうでもないと書いたり消したりを繰り返すため時間がかかる。

⇒これは授業(インプット)で思考力を磨きつつ、家庭学習(アウトプット)で定着させていくなかで、理解度を上げていくしかない。一朝一夕には改善できない。

(2)計算が遅いので思考が止まってしまう。

算数数学では、減らせる計算は極力減らすのが鉄則である。

計算が遅い子はたいてい無駄な計算をしている。

やらなくてよい計算をしているとそのうち何を考えていたかを忘れてしまう。

⇒思考の節約のために計算量を減らすトレーニングをするべき。

※おススメはこちら(拙著:「本当の計算力」が身につく問題集

(3)手は動いているが手の動きが遅い。

鉛筆の持ち方が悪い。

姿勢が悪い。

机の上に無関係なものが大量に置いてある(作業スペースが狭い)。

⇒鉛筆の持ち方や姿勢は意外と重要。また、両手が机上に出ていて、利き手と反対の手も今やっている問題のほうを向いているのが理想的(成績の良い子はだいたい、常に両手が机上に出ている)。

(4)覚えれば済むものをいちいち考えているため時間がかかる。

知識や経験がないとゼロから考えることにより思考に時間がかかるし、計算にも無駄な時間がかかる。


⇒解法を知識化することで改善できる。

決まりきった公式などは極力覚えた方がよい。センター試験などではたとえば積分の6分の1公式・3分の1公式などは必須。中学受験でも、たとえば算数のシャドーの考え方などは知らないと無駄に思考することになる。

※我々教師は(少なくとも私は)、パターン化した問題では無駄に頭を使わない。ほとんど経験と記憶を手掛かりに問題を解いている。

 本当に考える必要のある問題にであったときは頭を思考モードに切り替える。プロ棋士が序盤戦は経験・知識を頼りに短時間で進め、中盤で未知の局面になってから思考時間を取るのと同じである。

(5)集中力がなく気が散るので時間がかかる。

たとえば個別1:2の指導中でも、自分の問題を解きながら隣の子の内容が気になったり、教室の近くを救急車が通ると、通り過ぎるまで思考が中断する、とか。

⇒これはよくいえば「アンテナが鋭い」というような言い方もできるが、こと試験については集中できないのは明らかに損。

不要な情報をシャットアウトできるよう短時間目の前のことだけに集中する訓練をすべき。

人間の集中力持続時間は比較的短い。

小中学生はまず、20分間全力で問題に集中できるようトレーニングするとよい。高校生は40分間くらいか。

・・・

さて、今日は以上。

スピードアップのコツ、参考になったでしょうか?

もっとも、100m走るのに何秒かかろうが、完走できるのならばそれは「できる」ということであり、かかる時間は人それぞれ、個性ともとらえられるのも事実である。

とはいえ、実際「速いほどいい」が間違っていないのは、たとえば制限時間のある入試に立ち向かっていかねばならないからであり、またタイムリミットのなかで仕事をするビジネスマンになっていかねばならないからである。

ではまた。